なぜ「力を抜いて」が、一番難しいのか

「力を抜いて」「リラックスして」「力むな」——

スポーツをしてきた方なら、

一度は言われたことがあると思います。

また、こうも思ったことがあるはずです。

「抜き方が、分からない」

今日は、この「力を抜いて、が抜けない」という、

不思議だけれど、

とても多くの方に起きていることについて

お話しします。

力んでいる自覚が、そもそもない

まず知っていただきたいのは、

力みのほとんどは

本人に自覚できない

ということです。

「力んでいる」

と思っていない。

むしろ、自分では

力を抜いているつもりでいる。

だから

「力を抜いて」

と言われても、

どこをどう抜けばいいのか

分からない。

——これは、ごく自然なことです。

なぜなら、

その力みは

「いつもの身体」だと感じているもの

だからです。

身体は、経験を記憶します。

自転車の乗り方や箸の使い方を、

考えなくても

身体が覚えているように、

身体は「固まり方」も

覚えていきます。

一度それが

「いつもの状態」になると、

力が入っていること自体に、

気づけなくなるのです。

考えて入れている力ではないので、

考えて抜くこともできない。

「力を抜いて」が難しいのは、

ここに理由があります。

なぜ、力を抜くのが難しいのか

本番で身体が固まる。

大事な場面でいつもの動きが出ない。

——こういうとき、

「気持ちが弱い」

「メンタルの問題だ」

と言われがちです。

言われた本人も、

そう思い込んでしまう。

知っていただきたいのは、

身体が無意識に固まるのは、

あなたを守ろうとする働き

です。

ぶつけられた場所を思わずかばう。

転びそうになった瞬間に手が出る。

あれと同じ、身体の防御反応です。

一度肘を痛めた経験があれば、

似た動作の手前で、

身体は先回りして

肘の周りを固めます。

ある場面で痛めた経験があれば、

似た場面で、また同じように身を固めます。

それは弱さではなく、

身体があなたを守るために起こしている、

必要な反応なのです。

ただ——その「守り方」が、

いつからか過剰になり

今の身体に合わなくなっている。

ブレーキをかけすぎて、

しかもアクセルも全開で踏んで

動かなくなる。

故障する。

これは、気持ちで変えようとしても、

変わりません。

身体で起きていることは、

身体から解いていく必要がある。

これが、私が現場で感じてきた

身体のひとつの側面です。

「抜き方」は、教わるものではなく、思い出すもの

ですから当院では、

「力を抜きなさい」

と、こちらからは言いません。

言われて抜けるなら、

とっくに抜けているはずだからです。

代わりに、力が入りすぎる

場面、姿勢、動作で

力が抜けるように調整をします。

「力が抜けた感覚」

そのものをクライアントさんに

思い出してもらうのです。

自分では気づけなかった力みに、

施術を通して本人が気づき

「力が入っていたんだ」

と、はじめて分かる。

その瞬間から、身体は少しずつ、

その場面での守りすぎを

手放していきます。

抜き方は、

新しく教わるものではありません。

身体が本来知っていた

「力の抜けた状態」を、

幼少期には、誰しも

「力を抜いて動いていた状態」を

もう一度思い出していくこと。

それが現場でやっている

施術の内容です。

高校球児の例

以前、まったく力みの自覚のなかった

高校球児(甲子園出場)が、

その力みの抜けた状態を

2回目以降の施術で体感すると、

「自分はこんなに緊張していたのか」

と実感されました。

痛み改善と同時に

パフォーマンスの違いも

実感されています。

「力を抜く」は、痛みにも、本来の力にも関わっています

「力を抜けと言われても、できない」

そう感じてきた方は、

力を抜いておこなうことで得られる

「本来の力を発揮しやすい状態」

をぜひ体感してください。

これはスポーツだけでなく、

・デスクワーク

・プレゼン

・本番

などでも、

痛みがおさまってきた頃に

体感される方も多い施術です。

場面・場面での姿勢や動作から

力を抜くこと

が、どれほど

本来の調子を取り戻すかを

体感していただけます。

スポーツ整体 和光